【質問】PCB含有塗料が用いられた橋梁撤去に係る切断鋼材の運搬について

【質問】

PCB含有塗料(濃度5000ppm超)が用いられた橋梁撤去計画の概要は次のとおりである。切断鋼材の運搬について、ブルーシートで保護して行うことは可能か。

 1 橋梁の切断部を養生し、切断箇所のPCB含有塗膜片を除去

 2 橋梁を切断

 3 切断鋼材をブルーシートで保護し、車両で塗膜片除去を行う施工ヤードへ運搬

 4 施工ヤードにて鋼材からPCB含有塗膜片を除去

 5 PCB含有塗膜片を保管施設へ運搬

 6 JESCOでPCB含有塗膜片を処理

 

【回答】

切断鋼材を切断鋼材をシート等で保護し、運搬することは可能である。

ただし、切断鋼材は、運搬中にPCB含有塗膜が飛散、流出等しないようにするため、運搬車両の荷台に収まる長さとし、切断鋼材全体をシート等で包んだ上で車両の荷台に積載し、さらに荷台はシートで覆う必要がある。

なお、用いるシートは、ブルーシートではなく、より強度の高いものが望ましい。

 

【解説】

令第4条の2第1号ホの規定により、PCB廃棄物の収集運搬の基準は、収集又は運搬を行う場合には、必ず運搬容器に収納して収集し、又は運搬することとなっている。

また、令第4条の2第1号ヘ及び規則第1条の11の規定により、PCB廃棄物を収納する運搬容器は、密閉できることその他のポリ塩化ビフェニルの漏洩を防止するために必要な措置が講じられていること、収納しやすいこと、損傷しにくい構造を有するものであることとされている。

PCB含有塗膜は、橋梁表面に固体状で存在することから、切断鋼材全体をシート等で包み、さらに荷台をシートで覆い外部にすることで、密閉状態にすることが可能と考える。

シートについて、切断鋼材の形状から収納しづらいものとは考えられず、また、施工ヤードまで運搬する間に損傷することのない程度の強度のものであれば、問題ないと考える。