どうして審査期間が長いのか??

 こんにちわ、産廃公務員です!

 今日はよくある質問のひとつ『許可証はまだか?』について、解説したいと思います。

 産廃処理業の申請してから、許可証発行まで約2〜3ヶ月かかります。

 なぜ、そんなにかかるのか?審査期間でなにをしているのか解説します!

【結論】

最初に結論述べておきます!主に以下3つです!

  1. 会社、役員等の犯歴照会に時間がかかる
  2. 申請書と現場の整合がとれていないため、修正に時間がかかる
  3. 非効率な行政システム(紙決裁)のため、時間がかかる

それでは、それぞれ解説してきましょう。

 

【解説】

  1. 会社、役員等の犯歴照会に時間がかかる

 産業廃棄物処理業の許可を取得するには、会社・役員等が暴力団でないか、禁固刑等の罰則を受けていないことが必須条件!!いわゆる欠格要件と言われるものです。

 欠格要件でないか確認するため、それぞれ県警・検察庁・市町村に照会をかけており、都道府県⇔県警、都道府県⇔検察庁都道府県⇔市町村の間で、照会⇔回答が行われるわけです。

 当然、照会文の作成→県警等へ送付→犯歴調査→回答文作成→回答文の到達を経て、やっと犯歴照会が終了となります。

 調査期間はもちろんですが、照会文⇔回答文の往復だけでも時間とられますね。

 この期間が約1ヶ月!

 

 2.申請書と現場の整合がとれていないため、修正に時間がかかる

 続いては、申請書の記載内容の修正関連です。

 申請書には、「事業計画の概要」という「どうやって運搬しますか、どうやって中間処理・最終処分をしますか」という環境保全上の措置を記載する計画書があります。

 が、しかし、実際にこれ通りになっていないことが、しばしば・・・^^;

 廃棄物の保管場所や破砕機等の場所が図面と違う、汚泥等の流動性廃棄物をトラック直積みで運搬する計画になっている等々。

 これらを書類に合わせて現場を整理するか、書類を修正するか業者と調整になるので時間がかかります。まぁおざなりな会社であれば、それだけ時間がかかるというところ。

 

 3.非効率な行政システム(紙決裁)のため、時間がかかる

 最後に、行政内部のことで非常に恐縮ですが、未だに行政組織の意思決定は紙決裁です。いまだに!このPC、ネットワークが普及している時代に!紙で!印鑑をもらい!数人〜十数人に紙を回して!意思決定です!(怒)

 非効率過ぎて怒りを感じつつも、現状のシステムの上でやっていくしかありませんね。(はやく電子決裁や電子申請が普及してほしい・・・)

 実際これに数日〜1週間程度かかります。上司の机を見ると、決裁文書がいろんな方面から集約されるので紙文書が山積みされていて、なんともいたたまれません。

 もう少しIT技術の導入や、ペーパーレスの普及、指示事項やタスク処理を電子化できれば審査速度は高められそうと思いますね。

 

 【まとめ】

 最後にまとめとして、できるだけ早く許可証がもらえるよう申請者ができることは以下の3つです。

  1. 申請書の誤記防止や環境保全上支障のない事業計画を作成する
  2. 現場と計画書を整合する
  3. 定期的に申請状況を行政に確認する 

 やっぱり整理された誤記の無い申請書を見ると、気持ちもいいですし、見やすくて審査スピードも上がるので、ある程度許可証発行も早くなりますね。また、現場確認もスムーズに済みます。

 あとは、定期的に行政担当と連絡を取ることで、決裁スピードを上げてもらうこともできる手の一つですね。公務員も人なので、「早く決裁進めろ」と語気を強めるのではなく、「お忙しいとは思いますが、進捗いかがですか」程度に仲良くやりましょう笑

 

 以上、行政審査の時間がかかる部分を解説してみました。他にも質問等あれば、お気軽に質問ください!それでは、また!